転職談話

第16話:日本の製品はなぜ故障ばかりになったのか?品質保証部が語る

投稿日:2018年08月21日

品質保証の仕事 第16話
執筆者
社長としての立場で語ります

なんでこんなに故障ばかり?

日本の製品は丈夫だった。
それが、いざメーカーに就職すると故障率に唖然とする。
とてもじゃないが、中国を笑えない。

ここはある理由があります。
これがあったから、今がある。

1980年代が悪い

故障の多発はどのメーカーも1980年代からだろう。
なぜか?というのはこれ。

樹脂(プラスチック)の採用

それまでは金属ばかりを使っていました。
それがコスト削減などで全国的に樹脂に移行。
鋳物のずっしりした製品は無くなり、軽い樹脂成形ばかりに。

これは今も続いていて悪くはないのですが、
問題はここにあった。

樹脂の知識が無い

そう、深い知識がないので適当に使っていたのだ。
メーカーの知識不足というより、世界的な知識不足。
まだまだ発展途中の分野だったので知見がない。

そのため、強度不足でポキポキ折れたり、
洗剤が付いただけでサックサクに割れたり、
なんかメッキできたからOK!と剥がれて怪我させたり。
※樹脂のメッキは銅が厚いので怪我する

メーカーは今もこの過去の遺産に苦しんでいる。

洗剤の発達

樹脂の故障の定番と言えば洗剤。

ABS樹脂、ポリカーボネートなどはポキポキ折れる。
一番有名な「PP(ポリプロピレン)」は洗剤劣化しにくいので、
汎用的に使うなら一番良い素材です。ただ強度は弱い。

おおよそは「界面活性剤」が劣化の原因になるのですが、
これがまた、洗剤メーカーがどんどん強くしていく…
今まで大丈夫だったのが、急に壊れだした、と。

現場調査にて洗剤の種類を特定し、社内で実験。
定期的な評価の変更が重要になった。

樹脂の「耐薬品グレード」などもありますが、
そんなものは気休めなので、完全な対策にはならない。
洗剤が長時間付着したら終わりです。

ここのクレーム増加はいろいろ原因があります。
「浸け置き洗いで綺麗に」と樹脂を無視した洗剤を発売されたり、
「サンポールで綺麗になる!」と主婦の知恵が広まったり。

誰もが樹脂の知識がないので扱いが適当。

そうして劣化させて「壊れたぞ!交換しろ!」とクレーム。
こんなのが本当に多い。

今はだいぶ対策して減りましたが、
無くなることはないだろう。
まぁ、品証としては破損面で薬品と特定できるので楽ではある。

この樹脂の破損での買い換えが進み、
メーカーの景気は良くなるのであった。

壊れるって大事

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