入社して間もない新人社員が急に「辞める」と連絡してくる場合があります。
「根性がない」の一言で終わるものから、中には「え、なんで!?」と思うようなケースもあります。
そこでなぜ新人はすぐ会社を辞めたりするのか?
その理由と対処法を書いてみました。
なぜ?会社を辞めるのか?
1、自分が思っていた仕事と違う
入社する前の会社のイメージと入社した後の実際に働いた経験。
この理想と現実の差が開きすぎていると、「違う」と思うようになり会社を辞めることがあります。
この「ギャップ」による退職理由は有名です。
1、ガッカリしたまま仕事をしても、モチベーションが上がらない。
2、モチベーションが上がらないから、仕事も面白くない。
3、仕事が面白くないから、会社を辞める。
と、負の連鎖によって、最終的には「退職」という流れになります。
対策:現実を受け入れる/仕事との付き合い方を教える
<新人側>
せっかく入社した会社、実際に働いて思っていたのと違うのはよくあることです。
違うと思いながらも、働いていくうちに「これ、面白いな」と少しずつ分かっていくようになります。
実際に働いて、知らなかった部分を面白いと感じることもあるので、
その会社の「本当の面白さ」を発見する前に会社を辞めてしまうという
もったいないやり方はできる限り辞めたほうがいいです。
もし転職癖がついてしまうと、転職回数が増え続けて
書類選考でも面接でも相手にされなくて、働くことすらできない状態になります。
もしくは、今まで働いていた会社の方がラクだったと感じるぐらいの辛い仕事を
生きていくために永遠と働き続けなくてはいけないこともあります。
それでも退職する場合は、
その会社の1年間の流れや職場全体の雰囲気などを把握してから、
退職するべきかの結論を出すと良いでしょう。
<先輩・上司側>
上司や先輩側の対処法としては、会社を働き続けている理由や面白さなど、
仕事との付き合い方や経験談を交えながら、新人とのコミュニケーションを取ることが大事です。
2、人間関係
先輩や直属の上司との人間関係が合わなくて退職する場合があります。
・アドバイスはしてくれないけど、失敗や注意はガンガン指摘する人。
・人によって態度を変える人。
・性格面で距離を置きたい人。
など、職場内でも合う・合わないがあります。
人間関係を理由に退職する人は新人に限らず多いです。
しかし、新人の場合の人間関係は
「合わない人とも職場では付き合っていかなければならない」という
将来的に見てもストレスがたまると感じる人が居ると、逃げ出したくなることもあります。
特に「この会社が初めての仕事で、それまでは働いたことが無い」という人は
学生時代での人間関係しか耐性が無いので、
まだ「社会人になってから始まる人間関係の耐性」がありません。
なので、耐えきれずに逃げ出すように会社を退職する人がいます。
対策:絶妙な距離を取った関係を維持する/少しずつゆっくりと良い関係を築く
<新人側>
例えばですが、関係を維持するためにも「挨拶」です。
これは基本的ですが、とても大事です。
会社にはいろんな性格の人が多くいます。
その中には「挨拶しても無視する人」もいます。
無視すると言っても様々で、
「あなたのことが嫌いだから無視する人」
「返事は返さないけど、挨拶している姿を見ている人」
「考え事、仕事に集中しすぎている人」
など、性格によっては返事を返さない人が会社には多くいます。
なので「無視されたから、私も無視する」ということになると、
「あの新人は挨拶もしないのか?」と関係が悪化します。
相手が挨拶をしなかったとしても、あまり深く考えずに
ほどよい関係を維持するためにも毎日欠かさず挨拶をしましょう。
あとは「報告」「連絡」「相談」を意識したり、失敗したときは隠さずにすぐに報告したりと、
先輩や上司側の立場になって考え、立ち回れるようになれば関係も悪くなりにくいです。
<先輩・上司側>
先輩や上司側としては、新人が遅刻したり、失敗したとしても
「すぐ謝罪を求める、叱責をする」よりも「次回からどうすれば改善できるのか?」など
失敗を今後の仕事の成功で埋めさせる方法が有効です。
入社して間もない新人には、今後の宿題として勉強させてあげるといいですね。
それでも改善されない、改善している努力が見えない場合に
ようやく「強めに指摘する、アドバイスする」という流れが適切です。
新人と少しずつゆっくりと良い関係を築くといいでしょう。
3、全然仕事が出来なくてガッカリ
真面目で頑張り屋の新人だとあり得ることです。
・仕事が全然覚えられない。
・頑張っているのにいつも空回り。
・自分の仕事ぶりに満足できていない。
と、周りとの仕事ぶりの違いから精神的に追い詰められるケースです。
また性格が「小心者」だった場合は、
周りが自分の働きぶりをどう思っているのか心配でしょうがないです。
「みんなの足を引っ張っている」「他人に迷惑をかけている」と考えだして
マイナスなことばかり考えるようになり、とても辛いから会社を辞めてしまいます。
<対策>自分が思っているよりも周りはそこまで気にしていない
<新人側>
転職では「即戦力」という言葉をよく聞くので、自分の働きぶりに満足していなかったり、
足を引っ張っていると感じると気持ち的にも辛くなります。
しかし、先輩や上司からすると「新人がいきなり成果を出しまくりだと、嬉しいけど怖い」です。
失敗したとしても「最初はそんなものだよね」ぐらいのレベルでしか思っていないので
少しずつ確実に成果が上がるように頑張ることの方が大事です。
自分が思っているよりも周りの評価は「普通」です。
<先輩・上司側>
先輩や上司側は「自分にもそういう時期があった。」
「むしろ、私の方が酷かった」ということを喋りながらフォローしてあげることが大事です。
自分が1人前として仕事が出来るようになるまでに必要だった時間などを話したりして
コミュニケーションを取りながら、仕事が出来るようになるまで待ってあげることも大事です。
自分も仕事が大変かもしれませんが、空回りしている新人の方がもっと大変です。
先輩や上司としては、新人が失敗してもフォローできる心の余裕が持てるようになりましょう。
まとめ
- 新人は職場の「仕事、環境」に慣れる。
- 先輩と上司は「フォロー、コミュニケーション」に力を注ぐ。
先輩と上司は、フォローしたり、コミュニケーションを取ったりして
新人とのうまい距離感を取れるように力を注ぐといいでしょう。
新人はとにかく「慣れる」ことを重点的に考えるようにしましょう。
仕事も人間関係も環境も結局は「慣れ」なので、まだ会社のことが分からずに
慣れないうちから会社を辞めるのは少し考えたほうがいいでしょう。
それでも「もうダメだ」というときは、
転職のタイミングを考えながら会社を辞めることが大事です。
転職するタイミングに関しては、こちらを見てください。
⇒「新卒の辞め時はいつ?会社を辞めるベストなタイミングとは?」