「リカレント教育」
この言葉を聞いてどういう意味なのか?と聞かれてもすぐ答えるのは難しいです。
ですが、このリカレント教育は社会人にとっては今後、大事なことになるかもしれません。
では、どういう意味なのか?覚えておきましょう。
リカレント教育とはどういう意味?
- 社会人が必要に応じて学校へ戻って再教育を受ける「学び直し」のこと
「リカレント(recurrent)」には「反復、循環、回帰」という意味を持っています。
経済協力開発機構(OECD)が提唱する生涯教育構想で、
社会人がもう1度勉強し直すために、個人が必要に応じて教育機関に戻り、
生涯に渡って勉強と就労を交互に行う教育システムのことを「リカレント教育」と言います。
なので、義務教育などの基礎的な教育を修了して「学び直したいな」と思ったら、
教育機関へ戻って勉強し、生活するために就労もする事になります。
生涯学習との違いってあるの?
- リカレント教育は職業能力の向上
- 生涯学習は教養や趣味の生活の向上
リカレント教育と生涯学習はどちらも「生涯」に渡って勉強します。
【リカレント教育(生涯学習)】と記載することが多いので、
意味としてはおおよそ同じと考えても伝わります。
ただ細かく言うとすれば、生涯学習は教養や趣味の範囲で
自己の充実・啓発や生活の向上のためのもの。
リカレント教育ば職業能力の向上という意味合いが強く、
高度な知識や専門的な技術を必要に応じて勉強すること。
ややこしいですが「リカレント教育は仕事のための学習」で、
「生涯学習は趣味を含んだ学習」と分けても良いですね。
日本のリカレント教育の具体例は?
- 社会人入学制度などがある大学
一番わかりやすいのは、社会人を受け入れ可能な制度を設けている大学に入ることです。
その大学の制度の中で
・社会人特別選抜
・科目等履修生
・土日昼夜開講
・公開講座
・通信教育
・専門職大学院
・サテライトキャンパス
などの制度も、日本のリカレント教育の具体例として考えて良いです。
日本のリカレント教育の課題とは?
- 企業のリカレント教育に対する環境づくりが整っていない
人生100年時代とニュースでも取り上げられるようになりましたが、
現状では、その知識を学ぶ手軽な方法の1つである「副業」も解禁していない企業が多いです。
日本企業は長期雇用の慣習が今でも続いていることから、
就職と学習を交互に行うようなリカレント教育が可能な環境づくりが整っていないことが課題です。
ですが、副業をOKする企業が増え始めているのも事実です。
個人的に、これから本業と副業ができる環境が整った企業が増えることで
同時に「学ぶことができる」環境が整っていくのではないか?と考えています。
あるいは「リカレント休暇制度」などを導入する企業が増えることも1つの手段ですね。
しかし、今度は企業側の労働力不足があったりなど、
今後もリカレント教育に対する課題の解決することに注目されることでしょう。
まとめ
- リカレント教育とは、個人が必要に応じて教育機関に戻り、生涯に渡り勉強と就労を交互に繰り返すこと
- 生涯学習の方が趣味寄りの学習、リカレント教育は職業寄りの学習だが、世間的には同じ意味
- 具体的なリカレント教育とは、社会人入学制度などがある大学で学ぶこと
- 今後の課題は、企業のリカレント教育に対する環境づくりが整っていないこと
以上がまとめとなっています。
転職でも、年収の高い会社へ入社したが、
自分のスキルが全然足りていなくて会社を退職したという人もいます。
なので、知識や技術を学べる「リカレント教育」が可能な環境整備は、
将来的にも積極的に進めていくことが望まれるでしょう。