品質保証の仕事は失敗が許されない。
とにかく叱られる。くそ叱られる。
他部署は全員敵だと思ってもいいくらい、叩かれる。
新人は誰もが一度は失敗するだろう。
特にこの失敗を。
新人ほど慎重さがない
新人「多分この部品です。」
自分「多分じゃダメ。確認を。」
品証は推測表現はNG。
100%の自信が無い限り、答えてはいけない。
誰かが訂正してくれるなんて期待はNG。
品質保証の仕事は指示をすることが多い。
したがって、確実な情報が求められる。
万一間違っていた場合、関連部署を巻き込んでの大損害なのだ。
間違った情報でプロジェクトが動いてることに気付いた時、
それはもう血の気が引く思い。あるある(え…
だから、単独行動はほぼやらず、承認回覧がやたらと多い。
慎重さだけはどこにも負けない仕事ぶりです。
課長のストレス半端ない。
そう、自分はこんな失敗をよくしていた。
1、交換部品の指示ミス
営業「どの部品を交換すればいいですか?」
自分「(図面を見て)この部品ですね。」
もちろん推測での回答などしていないつもりだった。
しかし、落とし穴がある。
営業「〇〇型です」
実は「〇〇型」でも、使っている部品が違っていたりする。
特別仕様だったり、地域による違いだったり。
末尾の一文字で大きく違うのが当たり前。
製品に詳しい人なら「全ての品番を教えてください」と聞く。
これが、新人はわかっていないので、「〇〇型といったらコレ!」と突っ走る。
営業「部品が違う!付かない!」
自分「調べたらいろいろ種類があるやん!(汗」
どちらにも非はあるが、品証としてのミス。
品番の確認を怠り、勘違いで判断した。
このミスは3回くらいした気がします。
品番は同じでも年代により違ったり、互換性が無くなってたり。
開発よ、こんな設計は止めてくれ…
となるのですが、やはり品証のミス。
気を付けてほしい。
2、原因を間違う
多発していた故障があった。
設置時に破損してしまうという、お客様泣かせな不具合。
なんとか原因を特定し、対策実施。
しかし、対策後にも変わらず多発。
開発「品証、どうなってるんだ!?」
となる。当然なる。
対策が全く効いていない。
もちろん主犯は自分ですが、
これを承認した上司や開発にも責任がある。
が、やはり悪いのは自分。追及されます。
こういうのが上司の責任になることは無い。
騙したやつが悪い、となる。
で、何を間違えたのかというと、
「ぶつかっていた場所を間違えた」
設置時にコツン!とぶつかることが原因だったのですが、
「寸法的にここがぶつかってるだろう」と判断。
今思うと、なんで目視確認してないんだよ・・・と。
超低レベルな原因追及だった。
見えない部分なので、痕跡から判断するしかないのですが、
寸法計算を間違え、当たる部分を間違える。
間違った箇所の寸法変更したのだから、当然ながら無意味。
多大な迷惑とお金をかけて、会社に損害を与えたのだった。
それだけ、品証の言うことは信用してくれている。
間違った情報はそのまま流れるのだ…
組織として問題あるのは別として
“多分”はダメ
推測で判断すると大損害を与える。
もちろん推測の判断をしている意識はない。
ちゃんと確認している。しかし、確認になっていない。
結果的に推測になっているという。
さすがにベテランになるとこの手の失敗は無くなりますが、
新人の頃は本当に叱られっぱなしだった。
そのほとんどが「確認不足」。
新人の多くは「確認したつもり」になっている。
ベテランになると見るべきポイントがもの凄く広い。
あらゆる可能性を知り、必ず目で見て確認。
普段から推測で言う癖がある人は品証で死ぬほど苦しむだろう。
わからないなら調べてから回答。
すぐに回答なんて意識は全く必要ない。
政治家のような慎重な発言が求められる。
発言一つで炎上するのが品質保証の仕事。
わからないものは答えない。他人に確認する。
100%の自信を持ってようやく回答。
なかなか若い人には難しいことです。
だからこそ相談はしっかりと。
突っ走らないように…