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第25話:品質保証部と品質管理課はなぜ仲が悪いように見えるのか?

投稿日:2018年08月23日

品質保証の仕事 第25話

品質管理課は品証が嫌いだ

だいたい、喧嘩しているイメージがある。力関係もあまり変わらず、お互いに仕事として必死。

だいたいどういったことで喧嘩するのか、語ろう。

1、製造不良の対策内容で喧嘩

品証「こんなの対策になってない!」

品管「これは教育以外に対策方法がない!」

品証は品管に製造不良の対策を依頼します。不良内容、原因、対策をまとめた文書を作成してもらい、品証がそれを精査。実際に製造現場に行き確認する。

品証が求める対策は「100%」です。取引先などに「こう対策したので今後は絶対に発生しません」と回答しないといけない。

だから、製造が確実ではない対策を実施すると、喧嘩になる。

実際、100%の対策というのは難しいものです。製造者の故意もあり、そうなるとどうしようもない。指示書通りにやってくれるとは限らない。

機械的に対策をすることが好ましい。「教育」など人間に頼る対策はやむを得ない場合のみです。

本当に教育しか手がないのか?いろいろ探りますが、当然ながら、

品管「じゃあどうするんですか!?」

と喧嘩になってくる。これは自分が品管だったとしても同じことを言うだろう。何の代替案もないのに否定など、愚かなことです。

ある程度は製造の仕事を理解していないと、まともに指摘もできず、迷惑をかけてしまう。新人の場合、低姿勢で教えてもらおう。

2、在庫確認依頼で喧嘩

品証「製造不良品の情報が入りました。在庫確認願います。」

品管「情報だけで在庫確認までできるか!」

これも品証で働いているとよくあることだろう。例えば、「別の部品が入っていた」クレームの場合、同じロット全部が間違っている可能性がある。至急確認しないと、クレーム多発になる。

だから品証としては情報だけでも在庫確認を急ぎたい。しかし、この手のクレームは「勘違い」がよくある。たいていの場合、在庫確認しても正常で「現場要因」と片付く。

品管「確実な情報、現物が無いと調査はしない」

という流れになるのは当然。在庫回収というのはもの凄い苦労なのだ。慣れない人がやると二次クレームにもなる。

もちろん、100%製造不良と確認できると、物流在庫まで回収しての大がかりな仕事になる。ここは品証も協力して、在庫のチェックにあたります。

このために全国出張することも。夏場の物流倉庫、暑くて悲惨。

何かと人手が必要になるので、部署関係なく動員されます。メーカーの仕事あるあるだろう。

3、製造不良と決めつけて喧嘩

品証「これは組み立てミス」

品管「分解した形跡があるぞ!ちゃんと調べろ!」

これはやってしまうとボロクソに叱られることです。現場の情報は嘘であることも多く、いろいろ騙して交換してきます。品証もそこは確認するのですが、見逃すとこうなる。

実際に不良品だったかもしれない。しかし分解されていてはその証明ができず、対策は不可能。製造に情報を流す程度で終わることになります。

品管「二度とこのようなことがないよう、対策ください」

と品証に是正を求められることも。品管は製造に注意して、是正を求めていた。在庫の確認も時間をかけて行った。

それが全て台無しになり、製造に謝らないといけない。そら品管はご立腹です。

工事業者やお客様がメーカーを騙してくることはよくあるので、品証は「基本的には嘘」と意識し、判断したい。

でもまぁ、仲良しです。

喧嘩するから仲が悪いというわけではない。

いろいろと喧嘩が多くなりますが、ただ仕事として必死なだけなので、たまにはそうなります。仕事としての言い争いです。

面倒な仕事ばかり持ってくるので嫌われますが、品証に迷惑をかけているのも事実。「クレーム対応お願いね」という気持ちは品管にある。

このピリピリした関係、新人には仲が悪いように見えるだろう。でも、これが必死にやる仕事というもの。

だいたい、品管の言うことが正しいので、反論はあまりしないことをおすすめする。

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