「ダイナミックプライシング」という言葉がどのような意味か知っていますか?
実は身近なところでも使われることもある手法です。
ダイナミックプライシングとは?
需給状況に応じて価格を変動させることによって需要の調整を図る手法
「ダイナミックプライシング(dynamic pricing)」は、
「ダイナミック(dynamic):動的な」と「プライシング(pricing):価格設定」
を組み合わせた「動く価格設定」という意味があります。
AI(人工知能)を使った季節や時間帯による需要状況の解析・予測してから
値段の提案を参考にして価格を変動させる手法を「ダイナミックプライシング」といいます。
どのような所で導入されているのか?
・航空会社の航空料金(航空券)の価格
・ホテルや旅館の宿泊料金
・プロ野球の観戦チケット料金
・電力会社の電力料金
特に「航空業界・ホテル業界」では既に浸透しており、
大型連休で海外旅行や観光旅行で顧客が集中する時に
価格が変動しているのは、このダイナミックプライシングの影響を受けています。
プロ野球の観戦チケットも「大事な試合」になるほど顧客の購入意欲が高まり、
価格が高くなっているのもダイナミックプライシングを導入しているからなのです。
(東北楽天ゴールデンイーグルスが2017年より導入しています)
電気料金も消費が多いピーク時は料金を上げて、そうでない時は下げるなどしています。
このように昨日よりも今日、今日より明日で値段が高くなったり安くなったりします。
ダイナミックプライシングの特徴
常に適正価格となる値段が表示される。
例えば、プレミアムが付いた本があった場合、
マニアとしては多少高い値段でも買いたいと思うこともあります。
また、売り残った商品をいつまでも同じ値段で販売しても売れないので
在庫を減らすために値段を少しずつ下げて販売することもあります。
そんな需要の変動による複雑な条件をAIによって分析することで、
買い手側が納得できるような価格で販売や
企業としても損失を抑えたり、売り上げを伸ばしたりできるのができます。
実店舗でダイナミックプライシングを導入するのは
値札を何度も変更するため面倒です。
導入先としてECサイト(ネットショッピング)の販売だと、
リアルタイムで価格変動させることができたり、
在庫数が少なくなると、1~2%値上げなど操作しやすいです。
まとめ
今後も注目したいダイナミックプライシング
先進国アメリカでは、スポーツ観戦などで浸透していますが、
日本では、まだ浸透していないこれからといったものです。
ただし、同じ商品なのに異なった支払金額が頻繁に起こるなど、
消費者側としては不満が出る課題もあるため、
今後もAIの発展と共に注目したいところです。
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以上、ダイナミックプライシングの意味と導入されている業界でした。